当たり前のものが1位です。生活の中でもっとも大切な水が、登山という限られた環境の中では生死を分けるほど必携品となります。
どのくらいの水の量が必要なの
必要な水の量について、公式の計算では体重と登山時間から割り出しますが、私はあまり参考にしません。短時間でも登山口から急登が続いたり、無風でいつもより汗をかくなど様々な場面があります。行動時間も状況や体力が違うので脱水量にも差があります。
私は初心者の頃ほど水を飲まなくなりましたが、調子が乗らないと今でも大量に飲みます。水の量については回数を重ねて自分にベストな量を把握していくしかありません。もちろん想定量より多めに持っていきましょう。
脱水量 = 体重(kg)× 行動時間(h)× 5(ml)
摂取すべき水量 = 脱水量 × 0.70
水は重い!持ち運びはどうすればいいの
大きくソフトとハードの2つに分かれます。どちらが良いというより、両方持って使い分けるのが通例。
ソフト容器
折り畳めるプラスチック袋タイプで、水のストックとしてバックパックに入れておき、都度ハードボトルに補充する人が多いです。空になれば折りたたんで省スペース化できますが、水以外のお茶やスポーツドリンクは入れたくないですね。
ボトルを軽く握って、軽く噛むだけで飲めるタイプの登場です。超軽量、折り畳める、上を向いて飲まなくていいので人気のアイテムとなりました。登山やトレランだけでなく、ロードランナーにも人気です。
ソフトフラスクが便利!
ハード容器
バックパックの脇に入れてる人が多いあのボトルです。いろんなサイズがあり、値段も幅がありますが、自分のメインバックパックのサイドボケットに合う太さ・耐熱ボトルを選ぶのがポイント。見た目で選ばず、軽くて丈夫なものを選びましょう。
ハイドレーションタイプは、いわゆるストロー付き。こまめに歩きながら水分補給できるので便利ですが、ゴムの匂いやストローの衛生を気にする人も多数。スピード重視型、トレランの人などは利用者が多いです。宿泊する一般登山で使ってる人は少ないように思います。
水のパッキング方法のおすすめは
水は荷物の中で1番重たいものです。パッキングするときは、背中側の中央・上部が最も重さ(の感覚)を軽減すると言われています。固定するためにも中央が1番いいでしょう。適当に詰め込んで左右に偏ったまま長時間歩くと疲労につながるので重たいものの定位置は変えないほうがいいです。他の小物については、その人の好みでOK。
登山にはスポーツドリンクの方が効果的?
これは人それぞれですが、熱中症やこむら返り(足がつる)の兆候がある人はスポーツドリンクで塩分とミネラル補給するのがおすすめです。スポーツドリンクを買うよりもパウダーを複数個持ち歩く方が便利です。
私はスポーツドリンクの甘さが苦手で、基本的には白湯か水を飲んでます。スポーツドリンクのほうが身体への吸収が早いので、夏はパウダーを常備しています。
登山中の水分補給のタイミングは?冷水を一気にガブガブ飲まないで!
登山は部活ではありません。自分の好きなペースで水分補給してください。口を湿らせる程度に少しずつ、何度も飲むのが基本。
私が白湯を飲む理由は、ガブガブ一気飲みするのを防ぐためと、身体を冷やさないためです。これは高山病や低体温症に効果がある方法です。
命は金で買え!山小屋で必ず水の補充を。
「少し足りないかも?まぁ後半は下りだから大丈夫かな」という考えはやめましょう。下りの方が疲労がたまった状態ですので、登りよりも体力や集中力がありません。遭難もケガもほとんどが下山時です。山小屋の販売水は高いですが、ケチらずに購入しましょう。
登りで調子が悪くていつもより大量に水を消費したときに(最終的に引き返した)、下山する人に声をかけて余分な水をいただいたことがあります。バッグには3リットルありましたが不安でたまらなかったのです。「なんだこいつ?」と思われたかもしれませんが、恥ずかしさなんて気にしてられません!
登山道にある水場の水は安全?
登山地図やアプリに書かれた水場は基本的に安全ですが、「要煮沸」と書かれている場合もあるので必ずチェックしましょう。山小屋からいただける天水も要煮沸です。
水場で気をつけるべきは枯れている可能性です!必ず水があると思うのは危険です。登山SNS(ヤマレコやYAMAP)を使って直近で登山した人の情報をしっかりチェックしましょう。