登山靴も重要ですがお店にたくさん並んでいてどれを選べばいいのかわからないですよね。
しかも高いです...。ただ、登山靴で勘違いしてほしくないのは「高いから万能」というわけではないこと。1万円前後の靴で百名山を達成した方もいれば、1ヶ月ヒマラヤを歩く人もいます。
また、ほとんどの行程では樹林帯を歩くので、岩場に強い登山靴なども初めは不要です。
大事なのは履き慣れた靴にしていくこと
一番良い靴は履き慣れた靴です。安くてもボロボロでも長年履き慣れた靴がどんな場所でも歩きやすい。登山靴なんて何度も買うものではありません。1度買ったらそれに足を慣らしてフィットさせていくつもりで買うといいでしょう。ポイントは登山靴下を履いた状態で、1cm(指1本)の余裕があるサイズです。
ローカットはハイキング、遊歩道、木道歩きに向いています。とにかく軽い、柔らかいことで足への負担は最小限になります。
ミドルカットが最も利用者の多い登山靴です。日帰りや1泊登山に向いています。もちろんこれで長期縦走をする人もいますが、そういう人は縦走慣れしていますので、初心者は1~2泊程度を目安に履くといいでしょう。
ハイカットはマルチ使用で、荷物が重いとき、3000m越えの稜線をずっと歩くとき、渡渉があるなどあらゆる場面に対応します。靴自体が少し重たくなりますが足首までしっかりカバーするので抜群の安定感があります。
これまでスポーツをしてこなかった人、体力に自信のない人は少しでも軽い柔らかい登山靴を選んだほうがいいです。足首が弱いので硬くて重い登山靴はむしろ負担になります。
メーカーで選ぶのは上級者になってから!どこを歩くのかよく考えて
流行ってる靴、おしゃれな靴などに惑わされず、お店で実際に履いてフィット感のあるものを選んでください。もちろんお店で数分履くだけでは実際の山道の状況はわかりません。
足元の安定を考えれば日本製が無難です。モンベル、キャラバン、シリオは幅広・甲高の日本人足に合った靴を作っています。
有名な登山靴はイタリア製が多く、スカルパ、スポルディバは人気があり、岩場に強いと言われています。山で少し派手な靴を履いてる人はだいたいそうです。創立100年の老舗ローヴァLOWAはドイツ製。そのなかでもタホーは日本人足向けに作られた商品です。硬いクラシカルなブーツですが、縦走向きのオールマイティ靴として長年人気があります(私も履いてます)。
改めて考えてほしいのは、日帰りや1泊登山でどんな道を歩くかということ。
北アルプスを例にとっても、ほとんどの場合、登山口から4~5時間は樹林帯(土・根・木道)を歩きます。頂上付近だけ多少の砂利や岩がありますが、ほとんどは土の上を歩いています。つまり縦走して隣の山へ行かないかぎり、岩やザレ場を歩くことはほとんどないのです。(もちろん例外の山もあります)
そのような登山で4万円超えの登山靴が必要でしょうか。
私はニュージーランドで買った1万円ほどの登山靴を3年、キーンのターギーを5年、現在はローヴァを7年ほど履いています。キーンは散歩や旅行でも履ける便利なシューズなのでおすすめです。
1泊登山や、体力に自信があって日帰りでも高山へ登る人はスカルパが万能です。
ソールを入れ替えよう
登山靴に敷かれたソールは薄くてフニャフニャのものが多いです。高い登山靴を買ってもペラペラの中敷きなので、別途ソールを購入しています。
ソールはスーパーフィートが1番人気で、オレンジ色がスタンダード。緑の方がかかとが高くなっています。始めは硬いと感じるかもしれませんが、長時間歩いていれば違いがわかります。
登山靴は何度も買うものではなく、登山用品の中でも高い買い物になります。メンテナンスをして長く良好な状態を保ちましょう!お手入れ方法については別記事で紹介しています。